1.1 公園管理の芝刈りにおける「人手不足・高齢化・安全対策」の現状
1. 人手不足の深刻化
公園や公共緑地の芝刈り業務では、慢性的な人手不足が全国的に問題になっています。主な要因は以下のことが考えられます。
- 季節労働の側面が強く、収入が安定しにくい
- 夏は高温、冬は寒冷という厳しい作業環境
- 若年層にとって職業イメージが魅力的ではない
- 地方では人口減少により労働力そのものが不足
これらの背景から、芝刈り頻度が落ち、景観悪化や害虫発生などの二次的問題も生じています。
2. 作業員の高齢化
芝刈り従事者の多くが高齢化しており、平均年齢は年々上昇しています。
- 高齢者の経験は貴重だが、体力負担が大きく事故リスクが増加
- 若年層の参入が少なく、世代交代が進まない
- 熱中症や転倒など、健康リスクが高まる現場構造
高齢化は作業効率だけでなく、安全性にも直結する課題です。
3. 安全対策の課題
芝刈り作業は一見単純に見えますが、実際には多くの危険を伴います。
主なリスク
- 炎天下での作業による熱中症
- 斜面作業での転倒・滑落
- 刈払機の飛び石事故
- 機械の誤操作による接触事故
特に炎天下作業は、自治体でも労災リスクとして強く問題視されています。
4. 課題に対する最新の対応策
現場の負担を減らし、安全性を高めるために、全国で次のような取り組みが進んでいます。
① 省力化・自動化(ロボット芝刈り機)
- 自動運転で作業時間を大幅削減
- 作業員の炎天下作業を減らし、安全性向上
- 長期的にはコスト削減にも寄与
- 実際に自治体での導入事例が増加中
② GNSS/RTK を活用した効率化
- 高精度位置情報により、作業ムラを減らし効率化
- 高齢作業員でも扱いやすいシステムが増加
③ 地域協働の仕組みづくり
- 住民ボランティアや学校との連携
- 公園管理の担い手を広げる取り組み
④ 公園DX・管理運営の柔軟化
- 国交省が「使われ活きる公園」を掲げ、
管理運営の担い手を広げる政策を推進 - 公園の利活用を柔軟にし、管理負担を分散
まとめ
公園の芝刈り現場は、
「人手不足」×「高齢化」×「安全リスク」
という三重苦に直面しています。
しかし同時に、
- ロボット芝刈り機
- GNSS/RTK
- 公園DX
- 地域協働
といった新しい解決策が急速に広がりつつあり、持続可能な公園管理への転換期にあると考えられます。
