1.2 自治体が抱える芝生管理の主な課題
1. 人手不足と専門人材の欠如
- 公園管理・学校施設管理の担当者が減少し、芝生管理に割ける時間が不足
- シルバー人材や委託先に依存しているが、芝生の専門知識を持つ人材が少ない
- その結果、管理の質が安定せず、枯れ・雑草繁茂・病害の発見が遅れる
2. 維持管理コストの増大
- 刈り込み、施肥、灌水、病害虫防除など、年間を通じて作業が多い
- 予算が限られる中で、従来型の管理では人件費・燃料費・資材費が増加
- 省力化機械(ロボット芝刈機など)導入の必要性は理解されているが、
初期投資の説明責任が重く、導入判断が進まない
3. 環境配慮への社会的要請の高まり
- 農薬・化学肥料の使用削減が求められるが、
代替手法(有機肥料・雑草抑制技術)の知見が不足 - CO₂削減や脱炭素の観点から、
エンジン式機械の使用削減が求められる一方、電動化の移行が進まない - 水資源の節約(スマート灌水など)も課題
4. 広大な管理面積に対する作業効率の低さ
- 公園・学校・運動場など、自治体が管理する芝生面積は非常に広い
- しかし、作業は依然として人力中心で、
- 刈り込み頻度の低下
- 作業の後ろ倒し
- 季節ピーク時の対応遅れが発生しやすい
- 結果として、芝生の品質が低下し、補修費が増える悪循環
5. 気候変動による管理難度の上昇
- 夏季の高温化で灌水量が増加
- 病害虫の発生時期が変動し、従来の管理スケジュールが通用しない
- 豪雨・乾燥などの極端気象で、芝生のダメージが増加
6. 市民利用の多様化と高負荷化
- 公園の利用が増え、芝生への踏圧が増加
- イベント利用などで局所的な荒れが頻発
- しかし、補修に必要な人員・予算が不足し、
**「荒れたまま放置」→「クレーム増加」**という構図が生まれやすい
7. 管理データの不足と属人化
- 芝生の状態、作業履歴、コストなどのデータが蓄積されていない
- 担当者の経験に依存し、引き継ぎが困難
- 省力化機械やICT導入の効果を説明するためのエビデンスが不足
まとめ:なぜ「省力化・環境配慮型」が必要なのか
自治体の芝生管理は、
- 人手不足
- 予算制約
- 環境配慮
- 利用増加
- 気候変動
という複合的な課題に直面しており、従来の管理方法では限界が見えています。
そのため、省力化・環境配慮型の芝生管理が、自治体にとって必然の選択肢になりつつあると考えます。
