6.4 冬季保管・シーズンイン準備(現場担当者向け)


1. 冬季保管(シーズンオフ)

冬季は積雪・低温・湿気により機体劣化が進むため、適切な保管が翌シーズンの故障率を大きく左右します。
アルパインでは冬季点検・メンテナンス・保管を行っています。


1-1. 作業前チェック

  • 稼働ログをIoT管理システムからダウンロード
  • 最終稼働日を記録
  • 異常コードの有無を確認
  • 刃の摩耗状態を記録(写真保存推奨)

1-2. 本体の清掃

外装

  • ブラシで芝・泥を除去
  • 水洗いは可能だが、高圧洗浄は不可
  • 乾燥は必ず自然乾燥(ヒーター乾燥はNG)

底面・シャーシ

  • ホイール周りの芝詰まりを除去
  • 刃ディスク周辺の芝・泥を清掃
  • 刃の固定ネジの緩みを確認

1-3. バッテリー保護

  • 充電残量 40〜60% が最適
  • フル充電・完全放電は劣化を早める
  • 電源OFFにして保管
  • 低温(0℃以下)を避ける

1-4. 充電ステーションの処理

  • 電源アダプタを取り外し、屋内保管
  • ステーション本体は軽清掃後、屋内保管
  • 地面固定用のペグは抜いて保管
  • ガイドワイヤー・境界ワイヤーの露出部を保護キャップで防水処理

1-5. 保管環境

  • 室内(5〜20℃)が理想
  • 湿気の少ない場所
  • 直射日光を避ける
  • 機体は水平に置く(タイヤ変形防止)

1-6. 冬季保管チェックリスト

項目完了
本体清掃(外装・底面)
刃の状態確認・交換
バッテリー40〜60%で停止
ステーション取り外し
電源アダプタ屋内保管
ワイヤー露出部の防水処理
室内保管場所へ移動

2. シーズンイン準備(春〜初夏)

冬季保管後は、初期トラブルを防ぐための点検が必須です。


2-1. 本体の点検

外観

  • ひび割れ・破損の有無
  • タイヤ摩耗の確認
  • センサー(リフト・チルト)の動作確認

バッテリー

  • 電源ON後、充電が正常に開始されるか
  • 異常コードの有無
  • 稼働時間が極端に短い場合 → バッテリー交換検討

2-2. 刃の交換

  • シーズン開始時は新品刃が基本
  • 3枚セットの均等摩耗を確認
  • ネジの締め付けを確実に

2-3. 充電ステーションの再設置

  • 水平な場所に設置
  • ステーション前後の芝を整地
  • 電源アダプタの防水ボックスを確認
  • ケーブル接続部の腐食チェック

2-4. 境界ワイヤー・ガイドワイヤーの点検

  • 冬季の凍結・地盤変動で断線しやすい
  • 断線チェック方法
    • ステーションに接続 → エラー表示確認
    • IoT管理画面でエリアマップの異常確認
  • 露出している箇所は埋設または保護

2-5. 試運転

  • 30〜60分の試走
  • 以下を重点確認
    • 迷走・旋回の異常
    • ガイドワイヤーへの復帰動作
    • 障害物への接触頻度
    • 刈り残しの有無

2-6. シーズンインチェックリスト

項目完了
本体外観・センサー点検
バッテリー動作確認
刃の新品交換
ステーション再設置
ワイヤー断線チェック
試運転(30〜60分)
IoT管理画面で稼働確認

3. IoT管理システムでのシーズンイン設定

遠隔管理の初期設定が非常に重要です。


3-1. スケジュール設定

  • 初期は短時間・低負荷でスタート
  • 芝の成長に合わせて徐々に稼働時間を延長
  • 夜間稼働は獣害リスクを考慮して調整

3-2. 自動最適化

  • GPSアシスト機能のキャリブレーション
  • ガイドワイヤーの優先度設定
  • 稼働ログの蓄積開始

3-3. アラート設定

  • 盗難アラート
  • 持ち上げアラート
  • 稼働停止アラート
  • バッテリー異常アラート

4. 現場担当者向け:運用ポイント

  • 初期1〜2週間は稼働状況を頻繁に確認
  • 刈り残しが多い場合は微調整
  • 雨天時の稼働は基本問題なし(刈り芝の本体への付着を低減するため、雨天時待機も検討)
  • 落ち葉が多い時期は刃の摩耗が早い(強風による枝などの落下物は取り除く)
  • 迷走が続く場合は境界ワイヤーの断線を疑う