7.1 稼働データを活用した年間維持管理計画の立案方法

1. 稼働データが年間計画に与える価値

稼働データを使うことで、計画が「推測」ではなく「実績ベース」になります。

評価のポイント

  • 客観的根拠がある(稼働時間・異常回数・停止時間
  • 年度ごとの差異が説明できる
  • 巡回頻度・刃交換回数の妥当性が示せる
  • 予算要求の透明性が高い

根拠のある数字”を重視。


2. 年間維持管理計画に使うべき主要データ

オートモアのIoT管理システム(Husqvarna Fleet Services 等)から取得できるデータのうち、年間計画に直結するのは以下です。

基本稼働データ

  • 総稼働時間(年間・月別)
  • 刈込時間(実刈時間)
  • 移動時間
  • 停止時間(原因別)

異常・イベントデータ

  • 持ち上げ・転倒回数
  • 停止(障害物・迷子・バッテリー)
  • 盗難アラート
  • 刃の摩耗アラート

環境データ

  • 雨天停止時間
  • 季節別の稼働パターン
  • 芝生の生育速度(稼働時間の増減で推定)

これらを組み合わせることで、年間維持管理計画の「根拠」が完成します。


3. 稼働データを使った年間維持管理計画の作り方(4ステップ)


STEP 1:年間稼働パターンの分析

月別の稼働時間をグラフ化し、以下を把握します。

  • 繁忙期(4〜11月)
  • 閑散期(12〜3月)
  • 異常が増える時期
  • 雨天による停止傾向

STEP 2:異常・停止データから巡回頻度を算出

「巡回頻度の妥当性」を計る。

巡回頻度の算出方法(再現性のあるロジック)

[ \text{巡回頻度} = \frac{\text{月間異常回数}}{\text{1回の巡回で対応できる異常数}} ]

例:

  • 月間異常 6 回
  • 1回の巡回で平均2 件対応可能
    → 月3回巡回が妥当

STEP 3:年間メンテナンス工数の算出

稼働データから以下を算出します。

  • 巡回工数(異常回数ベース)
  • 刃交換工数(刈込時間ベース)
  • 清掃・点検工数(稼働時間ベース)
  • 遠隔対応工数(アラート件数ベース)

これを積み上げると、年間の「必要工数」が算出できます。


STEP 4:年間維持管理計画書に落とし込む

● 年間維持管理計画

  1. 年間稼働実績の分析(グラフ)
  2. 異常発生傾向と巡回計画の根拠
  3. 刃交換・メンテナンス周期の根拠
  4. 年間工数の算出方法
  5. 年間維持管理費の算出根拠
  6. IoTデータを活用した効率化の説明
  7. リスク管理(盗難・故障・天候)