3.3 稼働データの蓄積と分析
1. 稼働データとして蓄積される主な項目
オートモアの IoT 管理システム(Automower Connect / Fleet Services)では、以下のデータが自動収集されます。
● 稼働時間データ
- 実稼働時間(カッティング時間)
- 移動時間
- 待機時間(充電・停止)
- 稼働率(稼働時間 ÷ 設定スケジュール)
● 異常・停止ログ
- ブレード停止
- リフト・傾斜アラート
- GPS 異常
- 迷走(スタック)
- 盗難アラート
● 位置情報データ
- 現在位置
- 稼働軌跡
- 充電ステーション帰還履歴
● メンテナンス関連データ
- ブレード交換時期(稼働時間ベース)
- バッテリー劣化傾向
- 稼働時間に基づく点検周期
2. 蓄積データの活用方法
2-1. 行政向け「客観的な稼働証明」として活用
行政案件では「本当に稼働したのか」という透明性が重要。
IoT データはそのまま 稼働証明のエビデンス になります。
活用例
- 月次報告書に「稼働時間ログ」を自動貼り付け
- 異常停止回数を記録し、巡回回数の根拠に
- 稼働率を算出し、維持管理の妥当性を説明
ポイント
- 人の主観が入らない客観データ
- 自動記録のため改ざん不可能
- 巡回回数・出動回数の根拠が明確
「透明性・公平性」に完全に一致します。
2-2. 広域フリート管理の最適化
広域運用では、
「どの現場に、いつ、誰が行くべきか」が最大の課題。
IoT データ分析により、以下が可能になります。
● 異常発生の傾向分析
- スタックが多い地点=地形改善の必要性
- 特定時間帯に異常が集中=スケジュール最適化
● 稼働率の地域差分析
- 稼働率が低い現場=草量・地形・設置位置の問題
- 稼働率が高い現場=成功モデルとして横展開
● 巡回ルートの最適化
- 異常発生率の高い現場を優先
- 稼働時間の少ない現場は巡回頻度を減らす
- 移動コスト(国交省基準)を最小化
2-3. メンテナンス計画の自動化
稼働時間データを使えば、
「ブレード交換」「点検」「バッテリー交換」のタイミングを自動算出できます。
● ブレード交換
- 100〜150時間ごとに交換
→ IoT が自動でカウントし、交換時期を通知
● バッテリー劣化予測
- 稼働時間 × 充電回数 × 温度条件
→ 劣化傾向を可視化し、交換時期を予測
● 年次点検の自動スケジューリング
- 稼働時間ベースで自動割り当て
- 広域運用でも「抜け漏れゼロ」
3. Excel・行政文書との連携
Excel・行政文書テンプレート化 と IoT データは非常に相性が良いです。
● 自動レポート化の例
| 項目 | IoT データ | 行政文書への反映 |
| 稼働時間 | 自動取得 | 月次報告書の「稼働実績」欄に自動転記 |
| 異常回数 | 自動取得 | 巡回回数の根拠として添付 |
| 稼働率 | 計算可能 | 維持管理の妥当性説明に使用 |
| 位置情報 | 自動取得 | 作業エリアの適正管理の証拠 |
4. さらに高度な分析
4-1. 現場ごとの「草量指数」推定
稼働時間 × 異常回数 × 刈高設定から
「草量の多い現場」「少ない現場」を数値化できます。
→ 見積もりの精度向上
→ 行政案件の単価設定の根拠に
4-2. 異常発生の予兆検知
- スタック前に速度低下
- バッテリー劣化による稼働時間短縮
- GPS 精度低下の兆候
これらを分析すると、
「壊れる前に行く」予防保全 が可能になります。
